『いばりんぼうのカメ』が教材に採用!
嬉しいことが起こった。
榊原弱者救済所と、その心を描く絵本『いばりんぼうのカメ』が小学校6年生の教材に採用されていた。
と言っても、佐賀県の嬉野市立大草野小学校、一校だけ。
しかし、ただの一校、されど一校。『いばりんぼうのカメ』の精神は採用されたのだ。
「やさしいことは弱いことではない」。
「ひとにやさしくできることは、強いことなのだ」。
「やさしい人になろう」。
これがこの絵本のメッセージである。
当たり前のことだ。ただし、その当たり前が、ないがしろにされている昨今ではないだろうか。
「強い人が偉い人」、「弱い人は無能な人」。
これが今、日本の思想(スタンダード)になろうとしている。
小学6年の児童たちの心に、「人にやさしくすることは、偉いことなのだ」が伝わってほしい。
夥しい絵本の出版。その数は数十万部だろう。書店にあふれる本の山。
『いばりんぼうのカメ』の出版部数は、わずか1千部ほど。書店流通はその半分だろう。
そのうちの1冊を佐賀県の教師がつまんだわけだ。
不遜ながら、「あっぱれ!」と叫びたい。
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写真は同校6年の教室での読み聞かせ授業風景と、
絵本『いばりんぼうのカメ』の表紙。