お正月

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 「もういくつ寝るとお正月♪」などと、子供の時はお正月が来るのを楽しみにしていた。だが、我々の家では正月といっても特別なことは何もなかった。お雑煮とお節を食べれば、それでもうお仕舞い。凧揚げ・独楽回し・羽子板・カルタ取りという子供の遊びは一応やったことはあるが、特にお正月にした記憶がない。高尚に百人一首をする家は近所には全くなかった。それに我が家では、家族で初詣などというシャレたことをしたこともなかった。
 お年玉は父ちゃんか母ちゃんがくれるだけ。よその伯父さんがやってきて、お年玉をもらうという幸運は中々なかった。たまにやってきても「元気かい」と頭をなぜられて、「弟と半分づつな」と正真正銘のお年玉をもらうことがあるくらいである。それでも、正月は何かが改まった気がした。
 しかし、地元でも旧家では格式高く正月を迎えたようです。門前には門松を飾り、家の中は正月に相応しい床飾りや花を活ける。そして家族で、お屠蘇を祝う。
 私達も、良い風習の真似事だけでも受け継いで行きたいものです。
 今年、一年ありがとうございました。新しい年もよろしくお願いします。

*写真は正月だけ使う七代目石川藤八使用のお重と富士形吸物椀

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