佐吉親子は超奥手でそっくりさん!

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佐吉小伝⑤
佐吉くんは子供のころ毎日、凧上げやカイボリ(カイドリ)で遊んだ。ちょっと道から取れる実を仲間とイタズラで取っただけだが、柿どろぼうをしたかもしれない。どうもお勉強が好きで、よい成績をとった話はないようですね。一方、喜一郎お坊ちゃまは小学校時代、成績があまり良くなかった。おとなしくて目立たない男の子でした。
佐吉くんは十代後半になり、突然に勉強し出した。それ以後は理解不能なくらい発明だけにのめり込んだ。その結果が発明王。日本十大発明家の第一番。喜一郎坊ちゃまの方は旧制の高校受験に失敗。だが、東京帝国大学に合格。そして、喜一郎息子さんの人生の大半は会社が傾きそうになるまで資金を使って自動車開発に没頭。その結果が大自動車メーカーをつくり上げた。
佐吉と喜一郎親子は酒が強くて、ヘビースモーカー。じいちゃん、ひいじいちゃんは大変長寿なので、長寿の遺伝子を受け継いだはずなのに。病気は高血圧。二人ともこの病気で倒れる。この親子はタバコの煙の中で発明に命の火を燃やし尽くした。
* イラストはこども伝記豊田佐吉「柿どろぼう」の場面より

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