喘息2
かつて、喘息は母源病だと、マスコミで声高に主張していた名古屋の高名な医者がいた。「母親が子供をむやみに甘やかすから、それで子供が母親に依存的になり喘息が出る」という理論である。最近では全く聞かない。医学的でも何でもない理論を振りかざした医者を何の検証もせず、マスコミが垂れ流したのである。今でも多くの人が信じている血液型やマイナスイオンと同じである。
しかし、現在でも喘息に有効であるとされているゾルガナール注射というものがある。これは金をゾル状にしたものを注射で打つのである。私はこの療法を規定の3倍ほど打った。私の体は相当量、金で出来ています??!!
だが、喘息がやっかいなのは、精神的なものと関連が深いからである。人によっては、叱られたりいやな事に会うと喘息発作が起きたり悪化することもあるからである。そして、喘息持ちの子供は体が弱いので、腹筋を鍛えたり乾布マサツが良いと言われ、実行する。しかし、これが逆効果になることも多い。なぜならば、喘息の原因は気管支の粘膜の炎症である。運動によって、炎症が刺激を受け、かえって喘息を誘発してしまうこともあるからである。
現在では治療の第一選択はステロイド吸入剤である。そして吸入薬(β刺激薬)と飲み薬の気管支拡張剤をうまく使うことである。私と同病の方々の健康をお祈りしております。 おわり
* 写真はステロイド吸入剤