嬉しいこと2つ
嬉しいことが二つあった。
一つは、先日、日本福祉大学付属高校へ講演に行ったのだが、あまりぼくの話を聴いてくれていなかったと思い、少々落ち込んでいたのだが、高校から講義の感想文がどっさり届いて驚いた。
日福高校のみなさん、寝てるやつが多いなんて、悪口を言ってごめんなさい。
ちゃんと聴いていてくれたんだね。
ありがとう。
そして、ぼくの90分の話の中で、高校2年生の諸君の心が動いた箇所がよく分かり、勉強になった。
一番多かったところはこれ。
「人間、産まれ落ちた場所で一生が決まるのだ」。
榊原亀三郎が、「豪商の家で産まれた人はその日から若旦那、貧乏人の家に産まれた人は、一生、貧乏」と世の不条理を感じ取った時に発した言葉だ。
現在の高校生諸君もこの言葉に感動している。
と言うことは、亀三郎が感じたのは明治30年。現在は平成27年。100年以上経っても、世の中の仕組みは大きく変わっていないというだろうか。
人間や人間社会はまだまだ成熟していないとも言えそうだ。
もう一つ、嬉しいこと。
高校教師がDVD「榊原亀三郎物語」を買った。
自宅に帰り、DVDを観はじめると、お子さんがすでにこれを観ていて、次はこうだよ、次はこうだよ、と物語の先を話す。
教師=お母さんは、「観てる最中に先を言わないで!」。
お子さんは成岩小学校の児童。学校の授業でこのDVDを鑑賞したのだという。
成岩小学校に、あっぱれ!
*このブログ原稿は「榊原弱者救済所跡保存会」にも投稿します。