就職希望ランキング

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 先頃発表された就職希望ランキングで、トヨタは前年の6位から96位へと順位を下げたことが報道された。他の自動車や電機関連の企業も同じように順位を下げている。ニュースとしては「さもあらん」と納得するのであるが、本音としては「近頃の大学生は」と言いたくなる。
 トヨタを初めとした自動車会社の財務内容・技術・将来性を他企業と比較してのものだろうかと疑問に感じてしまう。トヨタの内部留保は13兆円とか20兆円とか言われている。今年数千億円の赤字になっても全く問題ない数字である。
 今年に入り上場企業の倒産が相次いでいる。何十年も先を見通すことは専門家でも中々難しいことである。戦前まで話を広げなくても、石炭から石油へのエネルギー転換が起こる前と後では主要産業の顔ぶれは大きく変わった。来年は超就職氷河期を迎えることになるようである。しかし、安全思考なら公務員という選択ばかりではなく、自分の適性を見極めて職業を選んでもらいたい。
 豊田佐吉が中国大陸への進出をしようとした時、「障子を開けてみよ、外は広いぞ」と言ったといわれている。しっかりした選択眼を養った上で、大いに悩み、そして大胆に決断してもらいたいものである。

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