常滑市民講座 雑感

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 きょう10日は常滑市民講座の2回目だった。「新吉原遊郭をつくり支配的位置にいたのは南知多衆」を話した。

 知多半島の中程にある二つの都市は、伊勢湾を向く常滑市、三河湾を向く半田市。それぞれの中心部から中心部まで車で30分とかからないお隣さんである。但し、人間性や文化の違いは大きくある。ざっくり言えば、半田は商人気質。常滑は文化人気質が強いように思う。
 なぜだろう? 
常滑には日本六古窯の一つといわれ全国に名の知れた常滑焼があることや、伊勢神宮のある紀伊半島との交流が強く、江戸時代から名古屋の避暑地のような役割もあったことなどが遠因かもしれない。いわば都会的な何かをもっている。

 ともあれ、知多半島は全国的な著名人を驚くほど多く輩出しているが、そのほとんどは常滑地方を中心とした伊勢湾側の人ばかりだ。
 半田出身者はごく僅か。この論点では勝負にもならない。

 ぼくの講座を受講してくれている人の目も半田市の時とはちょっと違うのだ。善し悪しではない。話の中での「受ける箇所」が全く違う。半田ではしらん顔の箇所が、常滑ではどっと受けるのだ。

 車ではたった30分の物理的な距離。しかし心理的な距離はかなり長い。
 そう感じた。

 来週の講座は「演題をリクエスト」してもらった。受講生が聴きたい「知多半島のふしぎ物語」を話す予定だ。むろん、ぼくの研究していないこと、知らないことは出来ないことは通告済み。
 はたして、どんなリクエストが来るか怖いながらも楽しみである。

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