日比左三を探せ! NHKもやって来た
今からちょうど100年前の1922年9月、トルコ・エーゲ海沿いの港町スミルナ(現イズミール)での出来事。
ギリシャ・トルコ戦争が勃発。その戦いの最中、トルコ軍に追われたギリシャの難民が港に押し寄せた。難民は停泊中の船に助けを求めるが、トルコ支援国の船はギリシャ人、アルメリア人の救助を拒否した。その時、港には日本船・東慶丸が停泊していた。東慶丸は難民を次々と救助した。船長は日比左三であった。
ギリシャで描かれたイラスト
イラストには、「1922年イズミールで我々の先祖の命を救ってくれた無名の艦長へ永遠の感謝を込めて」と書かれている。この時点ではまだ「無名の艦長」だった。
このように、この美談はギリシャではアニメになるほど有名な出来事なのですが、何故か日本では知られていません。日比左三船長のこともまったく不明でした。
日比姓、船乗り。それなら南知多の人ではないか? そんな短絡的な考えから、はんだ郷土史研究会は会員に呼びかけ日比左三を探しました。すると、どんぴしゃ、南知多町内海に日比左三の在所があることを発見しました。
そして少しずつ謎が解け始め、更なる解明を求めて、この事件の研究者、東洋大学・村田奈々子教授が半田に。さらにはNHKがこの9月3、4日と半田に入った。
写真は西まさる編集事務所での取材・撮影風景である。撮影クルーは東京本社の国際部のスタッフ。左より後ろ姿は日比美栄子さん、村田教授、西である。
「日比左三を探せ!」。情報をお待ちする。
日比左三さんについて、彼の母親が正教徒であったとの記事が出ていましたが、その後、新たな発見があったら教えて下さい。日本正教会のホームページの[知多半島の正教会の歴史]には、日比という一族が正教会の司祭となって半田の正教会を支えたことが記載されていますが、日比左三さんがその関係者であったのですか?半田教会、名古屋教会に残っている教会戸籍などの資料をみると何か分かるかもしれません。
近田正晴さま 日比左三氏の祖父・日比安左衛門は知多半島で最初に正教徒となった人です。明治16年のことです。自宅を教会にして一族の多くを正教徒にしました。
そんなこともあり、左三もその妻も正教徒です。もちろん教会資料で確認済みです。