昭和20年8月15日 玉音放送の時
終戦の日。「その日その時、あなたはどこで何を」。
はんだ郷土史研究会がアンケートをとった。集まった数は5百通弱。当会会員のほか、半田市内の老人会さんのお世話になった。
「玉音放送を当日聴いた」という人が約280名。工場で、役所で、学校で、家のラジオで。さまざまな場所で終戦の詔勅を聴いていた。
終戦より65年を経ているのだから、ご記憶も曖昧。また、はっきりと記憶されている人は80歳を過ぎているのだから無理もない。「なんとなく」「ぼんやり」の記載が目につく。
それでもいい。あの戦争は何だったのかを思い出す切っ掛けにはなったようだ。
当日、「日本が負けるはずはない」「日本はどうなるのだろう」と思ったという感想に交じって、「もう空襲はない喜び」「灯火管制がなく明るかった」「青空がまぶしかった」「大人たちも一晩泣いたが、次の日はけろっとしていた」など平和を喜ぶ気持が書き連ねられる。
出産を控えたある女性は「防空壕でお産をする覚悟をしていたので…」。また、ある女性は「米軍に何をされるかわからないから、髪を丸坊主にすると言われた」。
この企画は戦争の是非を問うものではない。しかし、数々の答から、強いものが弱いものを追いまわし、弱いものが必死に逃げ回ったのが戦闘というものであったことが、わかった。
この8月15日(日)当会の『ふるさと講座』でアンケートの発表。体験談の発言。さらに終戦当日の「玉音放送」をアナウンサーの司会、解説の模様も含め、フルに再現したものをお聞きいただく。雑音も除去してある。
65年前に聴いた方はそれを思い出すだろう。聴いていない人はゼッタイに聴くべき「歴史的な放送」である。
ご参加を強くお勧めする。