花でも楽しもうか

コロナ、コロナで大変な日々です。ともかく相手はまったく姿が見えない曲者ですから質が悪い。こちらは静かに隠れているしか手はないようだ。

そんな日々ですが、妻が買い物に行くというので付いていった。数週間ぶりのスーパーである。入口付近をブラブラしていると花屋があった。花は需要が激減して困っているとのニュースも見ていたのでちょっと覗く。

花が余っているのだろう。投げ売りの花束がどっさり。

バラの花束があった。よし、これを買って妻にプレゼントしよう。バラを差し出し、「これを美しい貴女に・・」なんて気の利いたことの一つも言えば、ロマンチックな気分になって、もしかしたら惚れ直してくれるかもしれない。なんて本気とも遊びともいえる気持ちになって、大枚はたいてバラの花束を買った。

どうだ! がんばっただろ!

妻が売り場から来た。ここが勝負だ。格好良く花束を差し出さなければならない。すると妻、ぼくの持つ花束を見つけて、

「あら、買ったの? 一束220円やったね」

「うん、そう。花屋の応援だと思ってな」。

格好も、ロマンチックもない一幕でありました。

220円のバラの花束はわが事務所の机の上に。まぁ、コロナ騒動の鬱陶しさより、花を愛でる気持ちを大切にしたいものだと負け惜しみを言っています。

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