愛知の発明の日
我々「はんだ郷土史研究会」が中心となり取り組んでいる「豊田佐吉翁発明、近代力織機発祥の地」(仮称)の記念碑造立の計画が新聞記事として取り上げられた。(前回、前々回の記事を参照)マスコミの力は大きく、各所からの反響が寄せられています。
豊田佐吉は1895年(明治28)知多郡乙川村の七代目石川藤八邸の門をたたいた。それから一年、藤八の援助をうけ佐吉念願の力織機が完成した。この発明が日本の近代化に大きな貢献をした。三大綿織物産地である遠州、泉北そして知多地方はいち早く、この力織機を導入して生産量が飛躍的にのびた。すでにあった外国製織機は大変高価であった。また、他の発明家による動力織機は大規模には使用されなかった。佐吉が発明した力織機は安価で使いやすかった。しかも、今でいうアフターサービスも手を抜かなかった。
佐吉はこの発明を特許出願して広く技術を公開した。日本では1885年(明治18)に特許制度ができた。この特許制度の最初で最大の恩恵をうけたのが豊田佐吉である。知多郡乙川村(現半田市乙川高良町)の藤八邸で研究、発明した「豊田式木鉄混製力織機」の特許が1898年(明治31)8月1日認められた。平成16年に、これを記念して8月1日が「愛知の発明の日」と制定された。
* 写真は豊田佐吉が発明した「豊田式木鉄混製力織機」