400年続く旧家・小島家

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12月の例会は新舞子(旧松原村)の旧家・小島家の当主・小島保幸氏を招き「小島家の歴史」をお話願った。
小島家について特筆すべきは、慶長年間から一つの村(松原村)の庄屋を一貫して同家が務めていたということである。これは他の村々ではそう例のないことだろう。
普通は一つの村に数名の有力者がいて、その有力者たちが交代で庄屋や名主を務めている。だから交代の度に村の史料や記録が各家に移動する。その度に紛失も起こる。だが、松原村は小島家から庄屋が動いていない。だから村の史料や記録は動いていない。慶長15年の検地表も江戸後期の検地表も同家にそのまま保管されているのだ。

先日、小島家を訪問、江戸時代の蔵の中を見せてもらった。江戸前期の記録がそのままあるのに感動した。

同家の蔵に古い食器や茶器などが仕舞われていた。どこの蔵にもみる光景だ。しかし、その並べられた食器の下に敷かれているのが国芳や歌麿の浮世絵だったから驚いた。
それを発見した小島さんは浮世絵を回収し、色の褪せていないものは表装。色褪せや破れのあるものつなぎ合わせて壁に貼っていた。
それらを今回の例会にお持ちいただいた。
写真がそれである。

古い史料も面白いが、食器の下敷きの浮世絵も面白い。
これらも400年以上も続く旧家ならではの面白さなのだ。

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