豊田佐吉と蓄電池

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 豊田佐吉は1925年(大正14)に帝国発明協会に蓄電池発明の懸賞金として100万円を寄付している。その後、褒章を受けているので、その意味もあったであろうが、佐吉の発明に対する率直な気持ちの表れと理解したい。戦後でも「100万長者」と言われていたのだから、大正時代の100万円は相当な高額であることは間違いない。この帝国発明協会は1947年(昭和22)に発明協会と改称している。現在の会長は豊田佐吉の孫にあたる豊田章一郎氏である。
 トヨタ自動車はハイブリッド車に力を入れている。だが、将来の自動車がどのようなエンジンの型式になるかは、予測できない。やはり、低公害がキーワードになると思う。今考えられているのは次の6種類だそうである。①電気自動車(PEV) ②燃料電池自動車(FCV) ③直噴エンジン自動車(ガソリン,ディーゼル) ④天然ガス自動車 ⑤バイオ燃料 ⑥ハイブリッド電気自動車(HEV PEHV)。
 米国は何とか巻き返しをはかろうと電気自動車の開発に力を入れるようだ。このような世界的な規模のシステムになると、技術よりも世界標準の争いになることが多い。
 豊田佐吉が夢の蓄電池に対して期待したように、日本が優れた電池を発明することができるだろうか。その電池を使って、新しい自動車を開発して発展するかは現在ではまだ予測できない。

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